ファンダメンタル分析①当期純利益だけ見ればよいか?その2

当期純利益は歪みやすい

個人投資家の方が企業業績を判断・分析するとき、「当期純利益」を見る人が多くあります。

それは、企業活動の最終結果である「当期純利益」が増えれば、株主が得られる利益の分け前イコール、「株主配当」が増えるというイメージがあるからではないでしょうか?

確かに、会社全体でこれだけ利益が出たのだから「配当」も増えそうではあります。
しかし、当期純利益には、内訳に「特別利益」や「特別損失」という数字が含まれています。

これは、会社が保有していた不動産を売却したときなどに発生する臨時の収入で、企業活動による収入ではありません。

たとえ会社の業績が悪くても、こうした資産などの売却で利益が出てしまった場合は、その期はその収入も、「当期純利益」として計上されます。

となると、企業活動の利益による収益が少なくとも、大量に不動産などの売却を行えばその期の当期純利益は大きな黒字になります。

そうすると、企業活動による利益があまり出ていないのに、当期純利益だけを見ると「今期は成績が良い」という判断をしてしまう危険性があるのです。

そうした判断で株を買うと、業績が上がらないので株価も上がらず、結果的に損失を出してしまいます。

これを知らずに、当期純利益だけを判断のよりどころにすると、失敗してしまいます。
それでは、それを防ぐにはどうしていけばよいでしょうか?
どの数字をどう読んでいけばよいでしょうか?

そこで「経常利益」を読み解くスキルが必要になってきます。

次回は、いよいよ「経常利益」の見方について解説していきますね。