成長株じゃない株を見分ける3つのポイント

投資の損失はお金の損失だけではない

株式投資はお金の投資はもちろん、株を保有している間の時間も同時に投資しているわけですから、人生でとても大切なものを投資しています。ですから、どんな投資であっても、どんな銘柄であっても、損は可能な限り出さないほうが良いですよね。

さて、今回は成長株にならない株を買ってしまうことを避けるために、成長株のひとつの定義から成長株になり得る企業の特徴、そしてその逆に成長株に成りにくい企業の特徴を解説していきます。株式投資において、成長株は当たれば投資額の何倍もの利益をもたらしてくれますが、その逆の場合、お金はもちろんその投資期間も失ってしまい、その間に別の銘柄に投資できたであろう機会の損失にもなります。

絶対に上がると思った銘柄が他にもあって、実際にかなり上がったのに、自分は買っていなかった。なんてことは株の世界にはよくあります。これは実に悔しいものです。このように、機会損失とは、何らかの利益を得られるチャンスがあったにもかかわらず、そのチャンスを掴むことが出来なかった状態のことを指します。

会社の売上高や利益の伸び率が高いほど成長株になりやすい?


さて、ところで成長株とは具体的にどんな場合の指すのでしょうか?ここで成長株の一つの定義を出しておきます。

成長株とは、文字通り企業成長を続けている会社、売上高や利益の伸び率が高い企業の株式を指します。売上高や利益が前年比何%以上という明確な基準や定義はないのですが、伸び率が高いほど株価も高い傾向があります。

年間10%成長を続けている会社の場合、売上高や利益が2倍になるには8年かかります。一方、年間20%で成長している場合、2倍になるまでの期間は4年となります。そのため、成長率がより高い会社に人気が集まるのです。

書籍やネットでよく言われる成長株投資(グロース株投資とも呼ばれる。グロースとは英語でgrowth 「成長」の意味)とは、このように、将来にわたって持続的に業績が向上していく会社に投資することをいいます。株価は原則として、企業の業績に連動します。利益が上がれば、株価も上昇します。

売上が伸びている株は投資関連のニュースでも目立つため、見つけるのは比較的簡単です。過去の業績については、会社四季報や証券会社の口座から検索すれば、すぐチェックできます。今期の業績予想については、各会社のホームページ、IR情報や決算短信、会社四季報からチェックすることができます。

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成長株に当てはまる3つの特徴を知る


成長株とはなにかをある程度知ったら、成長株に当てはまる特徴(もちろんこれが絶対ではありません、よく見られる特徴です)を知っておきましょう。これらの特徴に当てはまるものは成長株となる可能性が高いですが、その逆もまた然りです。成長株となる特徴を知れば自ずとその逆、非成長株(成長株となりにくい株)の特徴も見えてくるのです。

さて、少しでも伸び率の高い上場企業を探そうとした時、あなたならどうやって成長株を探しますか?株式市場には約3500の企業が登録されており、それらを片っ端から順番に調べるのは非常に大変です。限られた希少な時間を有効活用するためにも、以下の3つのテーマをチェックしていきましょう。

①その会社は市場規模が広がる業種・業界か
②その会社は新業態か
③その会社の商品は新市場の開拓であるか

成長株を探すときには、これらのテーマなどから会社を選んでみるようにしましょう。先にテーマを選ぶことで対象が絞られ、機動的に成長株を見つけられるようになります。逆にこれらの特徴に当てはまらない銘柄は成長株になりにくいとも言えるので、この特徴を知っていれば、非成長株(成長株になりにくそうな株)を見極めることもしやすくなるのです。

さらに重要なポイントとして、成長株を選ぶときは誰もが知る大企業の大型株(たとえばトヨタやファーストリテイリング、ソニーなど)ではなく、小型株(時価総額の小さい株のこと、時価総額とは、現在発行している株数×現在株価) を選ぶようにしてください。さてなぜ成長株を選ぶときは大型株ではなく小型株を選ぶのでしょうか?

「小型株のリターン」が大型株を上回る理由


投資の世界には、ファーマ・フレンチの3ファクターモデルという数式があります。米国市場では、1930年代以降、小型株のリターンが大型株を上回るということが1980年代に入り、報告されるようになりました。1993年にユージン・ファーマとケネス・フレンチにより発表された理論なのですが、提案者の一人であるユージン・ファーマはこの研究も含めた経済学の貢献により2013年ノーベル経済学賞を受賞しています。

なぜ、小型株のリターンが大型株を上回るのか?についての明確な理由はわかっていないのですが、小型株は大型株よりもリスクが高いため、株価リターンも高くなりやすいです。そこで投資家の過剰反応「この銘柄はもっと株価が上がるはずだ」というようなミスプライシングが起因しているなどの説があります。ミスプライシングとは英語でmispricingと書き、市場用語では(間違った値付け)とか(適正価格からの乖離)という意味を持ちます。つまり、過剰な期待により、本来よりも高い値が付けられたりするのです。

投資家のミスプライシングによって本来の適正価格より高い株価が小型株につくため、結果として投資のリターンが大型株よりも大きくなるというのが、3ファクターモデルの理論です。

この理論は専門的な内容もあるため、すべてを理解する必要はないのですが、小型株のリターンが大型株を上回るという実証結果があるということを覚えていただければと思います。これは米国株についてですが、日本株についても、同じことが言えるでしょう。

非成長株を見分ける3つの特徴とは?


当然ですが、前章で紹介した成長株に見られる特徴3点のどれにも当てはまらない銘柄は、成長株である可能性も低いといえます。

①市場規模が広がらない業種・業界、成熟した業種・業界
→市場が成熟しており、市場規模の広がりがなさそうな業種や業界の場合は当然、集まるお客さんも少ないですから、これ以上の成長も可能性は低いといえますね。

②新業態ではない
→①と重なる面もありますが、既存の業態はすでにある程度の成熟・拡大をしているので、もしかして、と見つけた企業の分野が新業態ではないのなら、成長株になりうる可能性はひとつ少なくなります。

③新市場の開拓ではない
→これも①や②に繋がります。打ち出した商品やサービスが新たな市場の開拓ではないということは、もともとある市場での競争になりますから、当然ライバル企業も数多くいます。その中から成長株として発展する可能性も新市場よりははるかに少ないといえるでしょう。

非成長株に当てはまりやすい条件は実は、大型株にもそのまま当てはまりやすい項目です。大型株はその分野の市場で十分に成熟し、市場規模もある程度まですでに広がっています。そして、その中から新市場の開拓が起こることは可能性として低くなります。それゆえに、成長株を探すときは小型株から探すわけです。