有名投資家に学ぶ3つの株式投資の行動指針

有名投資家の格言にあふれる株の重要な行動指針


有名投資家が株式投資に関して残した言葉には、知らずにおくにはもったいない格言にあふれています。

伝説の投資家、有名な投資家には多くの名著があり、格言があり、それらの言葉は今も共通する普遍的な原理原則があります。

伝説の投資家は、数々の経験・苦難を乗り越えて伝説の投資家になりました。それゆえそのような経験をしないと生まれない名言がたくさんあります。

それらの言葉は、必ずすべての投資家にとってよい行動指針となります。
今記事では3人の投資家の名言を紹介し、そこから学べる具体的な行動指針を示していきたいと思います。

株は市場を柔軟に捉え、幅広い業種、投資対象に投資せよ


「強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」――ジョン・テンプルトン

ジョン・テンプルトンはアメリカのファンドマネージャーで。テンプルトンの生きた時代は第二次大戦が始まり、それまで株式市場は低迷していました。

しかし、彼は相場の高騰を見越して株価1ドル以下の銘柄をすべて100ドルずつ、計およそ1万ドルで買い、4年後には4万ドルになっていたそうです。

その後も割安な株への投資を続け、日本企業にも投資していました。

テンプルトンのこの言葉は、(この場合は第二次大戦で生じた)群集心理に惑わされないことの重要性を示唆しています。

テンプルトンはまた「柔軟であれ。そしてほかの投資対象にも目を向けてみよ」「成功する人は自分や他人の失敗から学んでいることだ」という言葉も残しています。

何事も決めつけず、間違いがあったら素直に間違いを認めるなど、柔軟性が大事であることを教えてくれます。

自分の投資銘柄に自信を持てるように努力せよ


「自分の力を疑ったことはありませんし、自信をなくしたこともありません」――ウォーレン・バフェット

これは投資家なら誰もが知る、「オマハの賢人」こと有名投資家ウォーレン・バフェットの言葉です。

バフェットは世界最大の投資持株会社であるバークシャー・ハサウェイの筆頭株主で、フォーブス誌の長者番付の常連です。

しかしそんな華やかな肩書にかかわらず、とても質素な生活をしていることで知られます。
たとえば50年以上前に3万ドル程度で購入したネブラスカ州オマハ郊外の自宅に今なお住んでいます。

同社の株価は、バフェットが1965年に経営権を握ってから2015年現在までに2万倍になったそうです。同じ時期にS&P 500の上昇率は140倍だったといいますから天才的な投資家といえます。

そんな賢人ですが、この発言だけ聞くと相当の自信家のように見えます。しかし単に運を天に任せ、努力もしていない自分を過信して続けられるほどファンドマネージャーの仕事は簡単ではありません。

能力や自信を得るまでには、「これだけやったから大丈夫だ」と信じられるほどには努力を積み重ねているはずです。

投資家からのプレッシャーにさらされながら、膨大な量のデータから企業を調査し、分析し、投資判断したらあとは迷ったり惑ったりしてはいけないのでしょう。

疑わしき株は“すぐに売る”べし


「超成長株を買ったつもりでも、見込み違いに気づくことがあるかもしれない。後のち、その企業のことがだんだん分かるにつれ、買わなければと思うこともあるだろう。このようなときは、利が乗っていようがいまいが、その株は手放したほうがいい」――フィリップ・フィッシャー

グロース投資(成長株投資)のパイオニアで、“バフェットが師と仰いだ”と言われるフィリップ・フィッシャー(1907-2004)の名言です。彼は、今でこそスマートホンなどでも有名ですが、当時は小さなラジオ製造業者だったモトローラを買って生涯、保有し続けたそうです。

株式投資では買うときより売るときのほうが難しいとよくいわれます。利益が出ているときにどのタイミングで利益を確定するかを決めるのも難しいですが、特に損失が出ているときの損切りは容易ではありません。

なぜなら人間にとって損を確定することは、心理的には利益を確定するときよりずっと辛いからです。これは行動心理学によっても明らかになっています。

投資に限らず恋愛、結婚、仕事……人間には数々の見込み違いがあります。しかし、それは仕方ありません。人間だから失敗はつきものだし、未来を予測することは誰にもできません。

それより大事なことは、自分の見込み違いが分かった場合には、それを受け入れて、不要なものは手放し、次に進む勇気が必要ということをこの格言は教えてくれます。

誰も気づいていないところから優良株を探すべし


「最良の機会は、たいてい周りのほとんどの人が気づいていないものの中から見つかる」――ハワード・マークス

シティバンクの役員などを務めた後、オークツリー・キャピタル・マネジメントを創業したハワード・マークス(1946-)の格言です。

いわゆるオルタナティブ投資を得意とし、大きな利益を出しています。オルタナティブとは“代替”の意味で、株や債券などの伝統的な資産ではなく、コモディティ(金やプラチナなど)に投資する手法です。

ほとんどの人が気づいていないものの中に最良の機会を見つけることは容易ではありません。運、経験、知識……いろいろなことが必要です。

マークスはまた「最も安全で、最も高い収益が見込まれる投資をするには、誰も欲しがらないものを買えばよい」という言葉も残しています。ここにもオルタナティブ投資を得意とした彼の思想が見て取れます。

必要でないとわかった株は手仕舞え


最後に著名な投資家の格言ではなく、ウォール街の格言の紹介です。

「勝ち馬に乗り、負け犬は切り捨てろ」――ウォール街の格言

これはウォール街の格言です。切り捨てろなんてひどい言葉のようですが、いくら犬が可愛いと思っていても市場のトレンドには勝てません。負けが分かっている株をいつまでも持ち続けず、売ってすぐに、次の勝てそうな株を買うことが、投資で勝つために必要なのです。

これは単純なことですが、これができていない投資家も実は多いのです。

自分の好きな製品の企業を応援する気持ちで株を買ったものの、一向に株価は上がらずむしろ下がってきて含み損も出ているけど、愛着の気持ちだけで「そのうち挽回して株価が上がるかも」と株を持ち続けてしまうのです。

しかし、それは上がる根拠のない投資で、株価が下がり続ければさらに売れなくなって、いわゆる「塩漬け株」となってしまいます。

こうしたことを防ぐためにも、稼げる見込みのない株は損失の少ないうちに売ってしまうことが大事です。