IPO株投資で儲けるポイント

IPOとは株式を市場に上場すること


企業が初めて証券取引所に上場することをIPO(アイピーオー)といい、IPOを利用した株投資法が、多くの投資家から再び注目を集めています。IPOが注目を集める理由は高い勝率と利益です。IPO株を手にいれて初値(初値とは上場日の最初につく株価です)で株を売却した場合、利益がプラスになって儲かる確率はなんと90%を超える年もあります。

有名な企業を例に紹介すると、価格の比較サイト「カカクコム」<2371>や、パズドラの運営会社「ガンホー」<3765>のIPOでは、初値で売るだけでなんと300万円も利益が出ているんです。

IPOとは、Initial Public Offeringの略語で、日本語では「新規公開株」や「新規上場株式」と表します。未上場企業が、新規に株式を証券取引所に上場させて資金調達を行います。創業者一族や親族などで保有していた株式を誰でも買えるようにし、文字通り「プライベート(私)」から「パブリック(公)」に生まれ変わるのです。

具体的には、自社の株を投資家に売り出して、証券取引所に上場し、誰でも株取引ができるようにすることをIPOといいます。公の場に出して誰もが会社の株を買えるようにすること、商品(株)を店先に出して、誰もが買えるようにすることがIPOです。

そして、IPO株投資とは、新規上場するときに投資家に配られる“株を買う権利”を抽選で手に入れ、上場日のはじめに付く株価(初値〔はつね〕)で株を売ることで利益を出すことです。もっとかんたんに言えば、「上場する前に株を手に入れて、上場日に売る」という作業といえます。

IPO株投資は、たったこれだけで大きな利益が高い確率で出る投資法です。(IPOは得体のしれない“未公開株詐欺”とは違って、信用のある証券会社から公正な抽選によって手に入れます)そして、IPO株投資をするにはブックビルディングに参加する必要があります。ブックビルディングとは何かを次の章で説明していきます。

IPO株投資とは違う、未公開株詐欺に注意!

近年、新規公開株の人気上昇に伴い、金融庁の金融サービス利用者相談室等に、 「上場間近」、「値上がり確実」、「発行会社との強いコネにより入手」、などと称して未公開株の購入を勧められ、購入したものの、「発行会社に問い合わせると上場の予定はないと言われた」、「株券が届かない」といった未公開株詐欺被害の相談が増えています。

未公開株詐欺は、その手口が複数あり、うまい話を信用させ、金銭を騙し取ろうとする“劇場型”や、株や社債の勧誘のために名義を貸してくれと依頼し、それに応じた人を、後に違法行為の当事者に仕立てあげて、金銭を騙し取ろうとする“名義貸し型”、以前に詐欺被害にあった被害者に対し、被害金額を回復できると持ち掛け、その後、何かと理由をつけて金銭を騙し取ろうとする、“被害回復型”などがあり、注意が必要です。

IPOとブックビルディングの流れ


それでは、ブックビルディングの手続きの流れを見ていきましょう。ブックビルディングとは株式の新規上場時の公募価格の決定手法の1つです。 投資家が発行価格決定に際して行われる需要予測(ブックビルディング)に参加することで、価格が決定します。

1、証券会社が公募価格の仮条件を決定する

公募価格とは、新規公開する株式が投資家に販売される価格のことで、「募集価格」とも呼ばれています。証券会社がIPO企業の業績や財務状況、類似企業との比較を行い、参考価格を決めます。その参考価格をもとに機関投資家にヒアリングを行い、公募価格の仮条件を決めます。

2、ブックビルディングを行う

公募価格の仮条件は「1,000円~1,500円」のように「下限価格~上限価格」で決まります。仮条件が決まったら、投資家はブックビルディングを行います。上限の1,500円で買いたい投資家が多ければ1,500円で決まりますし、人気がない場合は下限の1,000円に近づきます。

・公募価格が決定後、抽選が行われる

公募価格以上の値段で申し込んでいる人が多数だった場合は抽選が行われます。IPOは人気が高いので抽選が行われることがほとんどです。当選したら購入の意思表示を行います。もちろん、購入しないことも選択できるので、当たってから相場環境や対象企業の業績などを再度見極めてから判断するようにしましょう。

IPOに当選するコツ


それでは、IPOに当選するコツを解説します。IPO株は人気が高く、抽選の倍率が数百倍に達することがあります。ですから、当選確率を上げる必要があります。そのためには、以下のことを行うようにしましょう。

・証券口座を複数開設する

通常の株式と異なって、IPO株は銘柄によって、取扱う証券会社と取扱わない証券会社があります。IPO株を引き受ける業務を引受業務と呼び、証券会社はシンジケート(企業連合)を結成します。できるだけ多くの引受証券会社に申し込むためには、事前に複数の口座を開いておく必要があります。

・主幹事証券で申し込む

シンジケートを仕切って主導権を握る証券会社を主幹事証券といいます。販売する株の6~8割前後を占めることもあるので、IPO株の当選確率を上げるには、まず主幹事証券に申し込む必要があります。主幹事の実績が多い証券会社には、必ず口座を開設しておきましょう。

・資金をできるだけ多く用意する

IPO抽選に参加するためには事前に資金を入れておく必要があります(前受制度)。資金が多いほど、多くのIPO抽選に参加することができ、当選確率を上げることができます。IPO株の多くは30万円以下で購入することができますが、複数の証券会社に申し込むにはまとまった資金が必要になります。ただし、最近は前受金不要の証券会社も増えています。資金が足りなくても、前受金不要の証券会社で申込みを行うことができます。

IPO株投資のメリット


それでは、IPOのメリットを見ていきましょう。
・初値が公募価格を上回ることが多い
上場初日の最初につく値段を「初値」といいます。初値が公募価格を上回る確率は90%を超える年もあります。人気の銘柄では3倍、4倍以上になることもあります。
例えば以下のような計算になります。
・公募価格…2,000円
・初値…6,000円
・保有…100株

・利益は(6,000円―2,000円) × 100株=400,000円(手数料等は考慮せず)

IPO株投資で行うことは抽選に申し込んで、当選したら初値で売却するだけです。もちろん、初値で売却しなければいけないというわけではありません。さらなる値上がりを狙って保有し続けることも可能です。

IPOは投資ではないという意見もありますが、このように簡単な手続きで大きな利益がでる可能性があるので、今後も人気は続くでしょう。
・申込みチャンスが多い
IPO株は年間50~100社近くが上場しています。特に多いのは3月や12月ですが、ほぼ毎月上場する銘柄があります。しかも、ほとんどの銘柄は30万円以内で参加することができます。
デイトレードのように毎日チャンスがあるわけではありませんが、月に数回はチャンスがあるのです。しかも、資金を用意して申し込むだけです。証券会社の数が増えれば、多少面倒に感じるかもしれませんが、リターンの高さを考えると申し込む価値はあります。

 IPO株投資のデメリット


IPOのメリットだけでなくIPOのデメリットについても確認しておきましょう。

・IPOは確実に利益がでるわけではない
アベノミクスが始まった2013年以降は、株式市場が好調なので高い勝率を誇っているIPO株ですが、それでも全銘柄で利益がでるわけではありません。中には公募割れする銘柄もあります。公募割れとは、公募価格が初値を下回ることで、公募割れをしてしまうと、儲かるどころか損をしてしまいます。人気がないIPOは上場してから買い注文が集まりにくく、利益どころか損失を負う場合だってあります。必ず対象企業の業績や事業内容を確認するようにしましょう。

・初値買いには注意が必要
抽選でIPO株を手にいれて初値売りをした場合の勝率は高いのですが、その後はボラティリティ(値動き)が高まる銘柄も多くあります。急落して大きな損失がでることもあるのです。上場後の取引はリスクが高いということを認識するようにしましょう。

・IPOの抽選はなかなか当たらない
リスクの少ないIPO株ですが、注目銘柄は非常に高い倍率になります。数百倍に達することもあるので、複数の証券会社で申し込んでも簡単には当たりません。毎月複数の銘柄に申し込んでも、年に数回しか当たらないこともあります。外れても損失がでる恐れはないものの、申込みを続ける根気は必要になります。

ブックビルディングに参加するにはどうすればいい?


では次、に個人投資家がIPO株投資をするにはどうすればよいか簡単に紹介します。

IPO株を買うには、ブックビルディングに参加する必要があります。個人投資家がブックビルディングに参加するには、新規上場株式の主幹事もしくは幹事証券会社に口座開設が完了していることが必須です。幹事証券会社以外では申し込みを受け付けていません。

ほとんどの証券会社は公式サイトからブックビルディングの申し込みを行えます。若干の違いはありますが、入力が必要な主な項目は以下の通りです。

・申し込み株数
・株価(指定された金額内、もしくは成行)

これだけ見ると参加は非常に簡単に感じますが、証券会社によっては条件が付くことがあります。

IPO株投資におすすめの証券会社


最後にIPO株投資をするための証券会社の選び方とポイントについて解説します。

ポイント1、IPO株の取り扱い数
まずはじめに、IPO株取り扱い数は多ければ多いほど、「IPO抽選機会」に恵まれますから、IPO取り扱い数はもっとも重要な項目です。ちなみに2017年はSBI証券が86社で最も取り扱いが多かったです。また、主幹事になると割り当て(IPOの当選本数)が多いのですが、大和証券は主幹事を請け負うことが多いので、合わせて注目です。

ポイント2、口座開設数
次に、口座開設数ですが、これは「ライバルの多さ」を示します。当たり前のことですが、申し込む人が少ないネット証券ほど当たりやすくなり、狙い目となります。

ポイント3、IPO抽選方法
最後に、IPO抽選方法ですが、どれだけ「公平にIPO株を配られているか」です。“完全平等抽選”は機械による抽選で、1人1票なので最も公平な方法です。“完全抽選”は機械による抽選ですが、お金持ちほどたくさん申し込めるので優遇されます。“店頭配分”とは証券会社のお得意様(お金持ち・取引量が多い人)に配られるIPOで、ネット抽選に回ってきません。

これらを総合的に評価すると、「IPO取り扱いが多く、ライバルが少なくて、IPO抽選が平等なところ」が最もよい組み合わせとなります。すべてのバランスが取れている証券会社がIPOをするときの有力な選択肢となります。

IPOにおすすめの4つの証券会社
上記のポイントから見てわたしのおすすめは、マネックス証券、SBI証券、大和証券、SMBC日興証券の4社です。ちなみにわたしはメインの証券口座としてマネックス証券を使っています。複数の証券会社に口座を開設できるので、当選確率を少しでも上げたい方は、少なくともこの4社には口座を作っておいた方がよいと思います。口座を作ったときにかかる、「口座開設料」や「維持管理費用」などは、すべて無料なので、たくさん口座を作っていても特に問題はありません。