「好材料織り込み済み」株は要注意

好業績企業でも株価が下落するカラクリ


株価というものは、「情報」によって大きくその値が変動します。
とくに企業の業績に関わるニュースに、株価は敏感に反応します。

市場の予想を大きく上回る業績が発表されたり、新しく発表された製品がとても画期的で市場から「これは売れる」と評価されたりしたとき、いわゆる「サプライズ」があったとき、一般的に株価は上昇します。

しかし、好業績につながるニュースがあれば即株価上昇、といかないケースが多々あるので注意しなければなりません。

なぜなら、株価は現在の状況より「未来」がどうなるかで投資家が動き、その結果として株価が動くという習性があるからです。

なぜ「あのとき」に株価は上がったのか


話の例に出すと、2012年の末、民主党の野田首相が衆院解散を表明した途端に、株価が上昇し出しました。

これは明らかに「未来」に対する期待から投資家が動き、株が大量に買われたからです。

その後も、安倍内閣の「アベノミクス」政策に期待が集まり、多くの株が買われて株価上昇に弾みがつきました。みんなが「これから株価は上がる」とふんで、安いうちに買おうと考えたのです。

しかし、「アベノミクス」に異議を唱える野党議員が「株価は上がっていても実体経済はよくなっていない。国民の生活も良くなっていない」と痛烈に批判を繰り返しました。
株式市場が政府の「詐欺」によってダマサれている、というような発言もありました。

アベノミクスに対する評価は後世に譲るとしても、この批判は的外れです。

これはそもそも株式市場は、常に将来を見据えて動いているという事実・習性を理解していない発言です。

株は「好材料織り込み済み」かを見極めてから買う


このように、株価というのは常に投資家たちの、未来に対する周囲の期待・予想によって変動します。

好業績発表やヒット間違いなしの新製品発表など、ニュースで好材料が出た場合、これは株価が上昇すると思いきや、意に反して下落することもままあります。

これはなぜかというと、事前に投資家がその先を「予想」して先回りして買っているからです。

ですから、見つけた銘柄が好業績発表で株価が上がりそうなときでも、このような「好材料が織り込み済みの株価」が含まれている可能性も考慮して、売買を見極める必要があります。

もし、迷う場合判定は難しいので、買いは控えるのも有効な選択です。
その銘柄を止めても、有望な銘柄はたくさんあるのですから、危ない橋を渡る必要はありません。